田中先生還暦祝いと怒り

土曜日は診療後、ホテルニューオータニでのパーティーに向かった。

PANCRASEのリングドクターの先輩であり、師匠でもある田中弦先生の還暦祝いパーティーにご招待を受け、参加させていただいた。



この日の18時からニューオータニでの”サプライズパーティー”とだけ聞いていたので、一体どんな形式で?どんな規模で?どんなメンバーで?...と、謎が多く、会費もドレスコードも全く知らなかったので、玉手箱を開けるような感覚でホテルに入った。
ホテルといっても大きなホテルなので、場所はホテルに問い合わせてから会場入りした。



会場は大きく、田中先生ご夫婦を囲む大勢の方々で賑わっていた。豪華な立食パーティーだった。
娘さんである女優のエミさんが進行を行い、セニョール玉置がゲストに来た。


大盛り上がりの素晴らしい還暦祝いパーティーだった。

サプライズパーティーってこんなもんなんだ...と思っていたら、実はちょっとしたミスで、自分への招待状の発送が無かっただけらしく、他の招待者は予定通りに招待状に則って来られたらしい。  

悲しくなったが、これもまた楽しかった。




田中先生には本当に感謝している。自分が約20年間リングドクターをやれているのも、田中先生の教えがあってであり、快く自分を迎え入れてくれたからである。

随分長い間、二人でPANCRASEのリングドクターを頑張った。

今は、自分がチーフの座を受け継いで、新しいドクターと楽しく厳しくやっている。
これも田中先生のお陰である。

先生、還暦おめでとうございます。  たまに、PANCRASEに遊びに来てください。






先日、都内の病院で、乳癌術直後35分の患者さんにわいせつ行為をしたと、外科医が準強制わいせつ罪で逮捕された。
もう、怒りと悔しさで、気持ちが収まらない。



外科医にとって、術後の患者さんを回診し創部を確認することは、ある意味、完成作品を観に行くようなものであり、必須だし、それが誇りでもある。

ましてや、乳癌の病変があった”乳腺”を診るなんて当たり前だ。
そして、術後はマスクも取る。だから、唾液だって話しもすれば飛ぶ。
それを、わいせつ行為だ...胸部に唾液がついていた...など、訳が分からない自白だし、全く無知の人間がやっている捜査だと思う。
本当は病巣を取り除いてもらい安堵している時間の患者と、その役目を果たした医師の最高の時間であるはずだが、そんな状況の患者と、逮捕した警察に怒りしか感じない。


逮捕された先生は、本当に気の毒だ。

120%セクハラ行為などあり得ない。 しかも、4人の相部屋で、術直後のバタバタしたベットサイドで何ができるというのだ??

ましてや、プロポフォールを使った術後35分なんて、せん妄状態で正確な判断なんてできやしない。 
これでは、もう、手術などやれなくなる。


自分だって、乳癌の認定医で乳腺の診察なんて毎日のようにやっているし、直腸肛門の患者さんへの直腸診は毎日相当数の患者さんに行っている。

全くばかげた話しで、こういう時こそ医者が一致団結して厳重抗議できないかと、当たり所のない怒りが爆発しそうだ。

世の中に裏切られた気さえする。


早期の釈放と、警察からの公式な謝罪を望む。   

医者が医者として強い誇りと強い自信をもって働けるために。 それだけは譲れない。