PANCRASE興行

日曜日はディファ有明でPANCRASE興行だった。

今回から、格闘技史上初!!ゴールデンタイム生中継!!  と名打って、地上波放送がスタートした。

ドクターにとってもいい機会なので、これまで当然のように行っていた基準や行為を初めて文書化し、大会に備えた。
試合前から試合中、試合後までのドクターストップの基準が主だ。




これまで、主体性をもって行っていた時代から、少し押さえつけられた時代、ぶら下がっていた時代もあった。
このままでは、自分達も客寄せパンダの飾り物になってしまう。インフラや体裁を整えるだけのお飾りならば、自分達でなくても大丈夫だと思われてしまう。そんなことは本意ではないので、ここで少し踏み込んだ。
そして、いいものが出来上がってきた。



そして、今回、ドクターも方針を統一した。ゲージ上には必要最小限の一名が上がり、最終決断はチーフの自分がすることになった。

テレビに映らないように、裏方に徹することも確認して興行に臨んだ。

特に生中継中の大きな怪我だけは避けたいと、祈りながらのドクター業務だった。





興行全体として、事故もなく、盛り上がったいい興行だった。

北岡悟選手は、長年封印していた伝家の宝刀・足関節で”秒殺勝利”。戦極時代の北岡悟が蘇ったようで痺れた。

そして、記念すべきこの大会で、PANCRASEの代名詞・秒殺。

マイクでは、MMAがKING OF SPORTSだ!!  と、言ってしまうものだから、この上ない発言過ぎて、恐れ入った。感動した。

北岡君こそ、KING OF PANCRASE KING OF MMAだよ!!

そして、川村君も一撃のKO勝利!!
ロッキーに何故かこだわっていたが、やることはしっかりやって勝利した。


PANCRASEの第二世代の北岡君と第三世代の川村君が、この記念大会で劇的勝利した。

何だか、深い意味を感じ、気が休まった。

負けた新村君も残念だったが、よくやったと思う。

入場時の、TEAM CLIMBのメンバーの目つきには驚いた。

MMAはチームスポーツだ。

今回の興行ではまたまたまたまた外国人2選手の計量オーバー、計量失敗があった。



選手は、数か月間、全てを捨ててこの日にかけている。

一生懸命練習して、摂生して、人生懸けて準備し、命を懸けて試合に臨んでいる。
そんな気持ちをあざ笑うかのような、モラル違反。
紳士協定を根本からひっくり返す裏切り行為。

そんな違反選手をぶちのめした今回の北岡君とマモル選手。

ファン目線だったら、称賛に値する。

だが、これは結果論。


本来ならば、スポーツMMAでは、試合を成立させてはいけないと思う。

危険すぎる体重差で、事故が起きてからでは遅いのだ。

どんなことがあってもこのモラル、紳士協定を守るのが、スポーツMMAをやるスポーツマンだ。 これを破るならば、スポーツMMAはやめてくれ。


それが叶うようなルール、契約...などをしっかり作って、選手がフェアにそして安全にこの競技ができるような体制が整えられるように、微力ながら尽力したいものだ。


そんなことを思ったこの興行。


最後に、違反外国人選手よ  真面目にやれ!! やれないなら、来るな!!  やらないなら、さっさと帰れ!!

こっちだって、真面目にやってるんだよ。


以上。