PANCRASE興行後

日曜日の余韻が冷めやらぬ中、今日まで、PANCRASE Medical Supportで数人の選手が来院した。

華々しい興行の裏では、大変な体のダメージを負う選手たち。

”名誉の勲章”と思えるが、そんな簡単なことで済まされないことも多い。

この勲章を、”仕方ない””まあ、大丈夫だろう”で流さないことが、僕らリングドクターの責務、本分だと思う。

リングドクターの任務は、試合前から試合後までずっと続いているのだ。

そして、今回もメディカルサスペンションを定める。

これが、”選手の命”、”選手としての命”を守るジョーカー。
オフィシャルドクターだからできる重要な権利・責務だ。

これから、この発表が当たり前になるようもっと努力して、リングドクターの信頼を確保していこう。




そして、先日の試合では、メインイベントにかき消されないくらいの素晴らしい試合もたくさんあった。
有己空選手は、レジェンド対決をストレート一発で倒し、久々のスカ勝ちだった。

怪我からの復活で、宣言通りオーソドックススタイルに変えたが、何の違和感もなく戦っていた。
さすがは不動心。  恐れ入った。


月曜日のクリニックに、復帰戦の勝利の報告に来たが、相変わらず不動心。
戦いに飢えていて、次の試合に頭が行っている。  前日の勝利の感動はもうない。

近藤選手、おめでとう。  怪我をじっくり治してよかったです。

砂辺選手は、三階級制覇達成。

研究されまくっても、負けない。

PANCRASEが大好きで、PANCRASEと共に生きて日々成長する砂辺君。
彼には、PANCRASEのマークとベルトがよく似合う。

もう何年、チャンピオンで居続けるのだろう。

これからも日々進化するPANCRASEを、盛り上げてほしいものだ。
砂辺君、おめでとう。




GRABAKAのKAZZ選手は、肩関節脱臼のアクシデントで敗戦。
不運なアクシデントだったが、これも実力。
一から出直そう。

興行後には残念会をした。   すべてを捨てて、這い上がれ。

そして、徳留選手は、勝利の報告に来院。

感謝されたが、こっちこそ感謝。 怪我も全くなく、もう練習再開する...とのことだ。


「みんなが喜んでいるほど、そんなにめちゃくちゃ嬉しくないんです。」
「もっと上の目標があるからだと思います。」


でも、徳、今回は素直に心から喜ぼう。  本当にお疲れさま。


この男は、まだまだ凄いこと、大きなことをしてくれそうな気がするのである。

他人に期待や可能性を感じさせるのは、ファイターとしてだけでなく、業界のリーダーとしても必ず必要なことである。

夢を駈けたい、ついていきたい...と思われたいな。  自分も。