PANCRASE興行
日曜日は、PANCRASEディファ有明興行だった。
今回は、前売り券が完売!!とは聞いていたが、自分が何十回と見てきたディファ有明で、史上最多といえるほどのお客で溢れていた。
ドクター席もキツキツで、ようやく人が通れるくらいのスペースだった。それだけでも驚いた。
そして何より会場の雰囲気が”スポーツMMA”を観に来た真剣な客で溢れ、よくある”チケットを買った選手”の試合が終了したら席を立つ...ということはなく、メインまで熱気に包まれていた。
そして、PANCRASEが誇るゲージや照明や音響といったハード面の充実、そして、戦う選手はもちろん、レフェリーやその他のスタッフ(もちろん我らドクターも)...いつも通り真剣で、客の期待と興行側の提供するものがマッチし、素晴らしい興行、最高の作品だったと思う。
酒井代表が目指した世界標準のPANCRASEが完成されてきた。
そして今回の興行は、何といってもメインイベント。
どちらとも親しく、深く長く付き合っている。
性格や考え、姿勢もよくわかっているつもりだし、通ってきた辛い道のりも、感情移入して一緒に歩んできた気さえする。
そんな二人の試合だからこそ、PANCRASEでなかったら、正面視できなかったと思う。
でも、ここはPANCRASE。
リングドクターと割り切って、全てをかけた男の戦いを、一番間近で正面視した。
入場から、両者の放つオーラが半端ではなく、ゲージ上の空気は輝いているというより、ぶつかっているような...異常な空気だった。
結果は、徳が勝って、北岡君が負けた。
勝てば天国負ければ地獄。 そんなの当り前かもしれないが、ここまで陰陽の差を見せつけられたのは初めてだった。
二人のかけているものの大きさが大きすぎて、圧倒された。
男の生き様を見せつけられ、胸がいっぱいいっぱいになった。
普通に生きている自分が恥ずかしくなるほど、命懸けの人生を観た。
こういう男って格好いいな!!とも思った。
勝った徳はもちろん素晴らしい。本当によくやった。おめでとう。
負けた北岡君には敗者の生き様を見せてもらい、控室では涙が止まらなかった。本当にありがとう。 格好良かった。
技術も展開も語れるものではないので語らないが、この場に居られて幸せだった。
船木選手の名セリフではないが、明日また生きよう。 彼らのように一生懸命に命を懸けて真剣に生きよう...と思った。
ということで、自分もある甘い計画は中止し、一直線に生きることにした。
ありがとう。北岡、徳留。