精一杯の医療とは
今日は、久々に、午前と午後がつながった連続診療で、正直くたびれた。
久々に味わった感覚。
大好きな診療を目いっぱいできるって、この上ない幸せ...。
なのだが、さすがにくたびれた!! って、このブログに描いている自分に、少々苦笑い。 頑張りすぎました。
そんな自分も、医者になったその日から、
尾本良三・小山勇教授の教え:
精一杯の医療、絶対に断ってはいけない”すべてを診る”医療。 自分たちが最後の砦なんだ!!という、自負...
の世界に入り込み、これは絶対に曲げてはいけない最後のプライドと思って頑張っている。
と、言っても、当たり前なので、決して無理はしていない。
クリニックの基本方針だから、チームのみんなも、当たり前のようにやってくれている。
患者さんにとっても自分にとっても、これが最高。 と、思う。
今日は、悲しい事があった。
大切な患者さんが、婦人科疾患で状態が悪く、埼玉医大国際医療センターに外来の予約電話をした。
職員がかけても、6/6以前にならないため、自分が改めて電話した。
どうしても!!と、ごり押しして、熱意・緊急性を伝えた。
数十分待たされて帰ってきた答えは、医師からではなく、その説明を伝言された事務職員からだった。
”他にも患者さんがいるんだから、そんなわがままは聞いてられません。それが駄目なら、ほかの病院に行ってくださって結構です。”
”......”
絶句した。ここは、小山教授がセンター長している病院だろ?大学病院だろ?
それぞれがそれぞれに事情があるのだろう。
もっともっと緊急性がある患者さんがたくさんいるのだろう。
でも、電話にも出ず、病状も聞かず、門前払いとは...。
勤務医の過重労働や、燃え尽き症候群の話しをよく聞く。気持ちもわかる。
救急車たらいまわしの話しもよく聞く。内部事情も良くわかる。
大学病院の”究極のスペシャリスト”のプライド・安売りをしたくない気持ち。
これも良くわかる。
自分が、婦人科の高度医療までできればもちろん良かったのだが、力が及ばない。
自分にとって大切な患者さんをどうしてあげたらいいのか。
無力の自分に、悲しくなって帰路についた。
今日、断られる患者さんの気持ちが心からよくわかった。こんな気持ちにさせてはいけないから、自分は教授に、断ってはいけない!!と、教育をされたのだろう。これは、第一外科の生命線だ。
世の中は、なかなか仕事もなく、苦労している方々も多い。
自分のような、若い開業医でも、たくさんの患者さんに、”笑顔と元気=健康”を求められている。 これって、最高に恵まれていて、そんな期待に応えられるように、精一杯頑張っている。絶対に求められたら、断らずに応える... のである。
今日、12時間ぶっ通しで仕事をして、そんな中、こんな事件があった。
精一杯の医療とは、何だろう?
こんな事を考えさせられる、一日であった。
僕は、こんな弱気な医者に惑わされず、これからも気合い入れて突き進む。
患者さんの期待に応える。 必ずだ。
PS:野球部の功績=表彰状がクリニックに飾られた。 すごいでしょ!!