患者さんからの手紙

一昨日に、嬉しい手紙をいただいた。”さいとうせんせい、ありがとう”。シンプルだが、気持ちが最高に伝わる直筆の手紙。感動というより、恐縮した。


最近はメールが主体で、なかなか手紙で他人に情報や気持ちを伝えることがめっきり減った。当然、字を書かなくなり、誰がどういう字を書くか、字と人間の照合なんて、なかなかない。最近目にする履歴書や退職届なんかも、直筆でない方が丁寧に感じることすらある。そんな中、直筆で一生懸命書いた文章には心がある。心を伝え心を感じるには、やはりアナログであろうか。

医療も、電子カルテになり、あらゆる画像もコンピューター。ロボティック・サージャリーなんて言って、機械が人間の体の手術をすることなんかもある。ハイテクの機器に触れると、”聴診器なんてパフォーマンスにしかならない...”と言った医師もいた。でも最近は、触診や聴診の重要性、手でわかること耳でわかること....、そして心でわかることがわかってきた。

便利な中の冷酷さか、不便な中の温かみ...。時に使い分けながら、心を感じて生きて行きたいものである。

当たり前のことをして、頂いた手紙。僕からも、本当にありがとう!ね。