人形の町岩槻

今日は、雛祭りの人形を見る目的で、岩槻に行った。丸山記念総合病院時代に約3年間過ごした地で、久しぶりで懐かしかった。はっきり言って全然変わっていなかったが、それがまた歴史ある岩槻らしく良かった。人形屋さんも最後の追い込みで大盛況だった。人形は、顔や表情が一つ一つ違って、本当に不思議だ。でも雛祭りの人形は華があって明るくて本当に鮮やかだ。気分が良かった。
思い返せばこの地で、4年前に親父と一緒に肝臓癌と闘った。過酷で壮絶だった。一生忘れない長くて深くて濃い2ヶ月間だった。自分の人生の岐路だった。そんな岩槻があって今の自分がある。来月には完全に東京に移り、公私共にクリニックに賭ける。もう、岩槻に来ることはなかなか無いと思うが、思い悩んで立ち止まったらこの地に来よう。そして、初心に帰って考え直そう。きっと、自分を叱咤激励してくれる、そういう地だ。
先日、この岩槻にある丸山記念総合病院の外科病棟で、親父の担当看護師をしてくれた上山直子さんと中台沙織さんが、親父の命日にわざわざ墓参りと線香立てに東京の実家まで来てくれた。帰りがけにクリニックに来てくれ、激励してくれた。どこの世界に担当看護師がわざわざ一患者の墓参りに来てくれるのだろう。律儀というレベルの話しではない。本当にありがたい。天国の親父はさぞかし喜んでいることだろう。看護師さんは軒並み医者よりも患者さん目線で医療を行うことが多い。元気になって退院しようが亡くなって退院しようが、一人一人の患者さんとの関係を大切にしていることが彼女達を見てもよくわかる。自分は武蔵村山で根を張り、その根っこを如何に強固にしていくか...それが一番大切であり最大の目標だ。彼女達のように患者さん個々を大切にして、家族にも慕われるよう、
自分も精進したい。ありがとう。