恩師からの激励
五周年を迎え、次の十周年に向けて一心不乱な毎日。
来る日も来る日も、何でもかんでも、一生懸命やっている。
今までは、自分が突っ走り無理やり引っ張って行ったのだが、最近は、自分に追い付け追い越せの職員が増えている。嬉しい悲鳴なのだが、大変だ。
昨日は、事務長から、
”このクリニック。 アドレナリン全開ですよね!!”
と、いわれ、笑いが止まらなかった。
言われてみると、その通りだ。
熱い!!のだ。
クリニックは、来週に導入する”新電子カルテ”の下準備に大忙し。
大きなシステム変更だが、何とか、患者さんのため、働く職員のため...スムーズに設備できることを望む。
そして、先日、突然の来訪者が来て、びっくりした。
埼玉医大第一外科時代にお世話になった、上田恵介先生が、激励にやってきた。
心臓血管外科医。といっても、大血管外科のトップだった先生。
自分のレジデント時代は講師で、その後に助教授となり、そして、帝京大学の心臓血管外科の教授に栄転された。
退官されて、今は、新山の手病院の副院長だそうだ。
何だか、過酷な手術を思い出す。
10時間を超える緊急手術は日常茶飯事だった。
最初で最後のオペ室での”決着”も経験した。
ハイリスク患者を、元気にさせ、”上田マジック”という言葉が流行った。
”白血球シンチ”の研究を来る日も来る日もやっていた。
ソルコセリルを必ず点滴に入れた...
何だか、個性的で、不思議な臨床家だった。
スピリットは、今も昔も、”すべて診る”。
典型的、第一外科医だった先生。
そんな先生に10年ぶり位に再会し、激励を受けた。
自分の姿を見て、
”齊藤君。良く頑張っているね。 僕も気が引き締まった。”
と、言ってくれた。
嬉しくて仕方がなかった。
自分は、いつまでも、泊まり続け患者さんにへばりついた修業時代の気持ちをこの地で発揮しているだけです。 先生の足元にも及びません。
こんな事を言い、また診察室に向かった。
今、自分は、メスを持つだけの生活ではないけれど、気持ちはあの時のまま。
もしくは、それ以上。
気合いの入った、同じ志を持つ良き仲間達に恵まれ、今の自分は、引っ張る立場から、徐々に押し上げられる立場にさえなっている。
こんな環境に幸せを感じながら、いつまでも、満足などせず、前に向かって進もう。
全ては、患者さんのためだから。
そんなことを感じた。
恩師や仲間、そして患者さん。
いつまでも、いつまでも、大切にしよう。