診療より忙しい格闘技

昨日は、PANCRASEの今年最初の大会。ディファ有明興行。
今年から、試合前検診の義務化・検診票の提出を厳格化し、徐々に固まりつつある体制。

と、思ったが、今回は、マンパワー不足に泣いた。

今回は、久しぶりの土曜日興行。土曜日といったら、世間は休日でも、医者の世界は平日。

公認リングドクター5人中、今回はそれぞれ事情があって自分だけの参加になった。

これではいくらなんでも成り立たないので、静岡から久富先生に無理やりお願いして、何とか二人体制で行った。遠路はるばるありがとうございます。

全18試合試合だったが、ドクターストップも二試合あり。=重傷のため、搬送や試合の間で、縫合処置が三人。

シッチャカメッチャカで、訳が分からない興行だった。

終わってみれば、今年の体制が本当に医療安全の意味で強固になったのか、自問自答してしまった。

何とかなった!というくらい、忙しい興行だった。

次からは、メンバーが揃うだろうから、出直そう。

今回は、何しろ長い興行だった。  通常診療よりも疲れた。



そして、クリニック来院格闘家は、明暗を分けた。

川村選手は、至上命令でプレッシャーだっただろうが、ミドル級キングオブパンクラシストになった。 良かった。安心した。学校で言えば”文武両道”。二足のわらじで大変だろうが表も裏もトップになった。これからも頑張ってほしい。

大石選手は、カットで視界が悪くなり、相手の土俵で敗戦。残念だが、鉄人は鉄人。43歳であの動きはすごい。

佐藤瑞穂選手は、ドロー。渋い戦いだったが、懐の深さを感じた。

曹君は、あと一歩。決め手に欠いた。もう一皮むけると、化けるのにな。

近藤有己選手の敗戦。残念だが、こんなはずではない。近藤有己は僕らの時代のスター。  必ず、復活する。

そして、”KEIDER”山宮選手はひときわ目立ち、ひとつの世界が確立された。プロ格っていうか、”ジャイアント馬場を見に来る全日本プロレス”のように、”山宮さんのネタを見に来るPANCRASE”...、みたいな感じになってきた。
完全に興行が飲まれた。

試合後には、またまた名門で打ち上げ。”強くなりたい””チャンピオンになりたい”とかは、本意であっても当面の目標ではない。”PANCRASEが盛り上がれば...”という、格闘家っぽくない夢で盛り上がり、酒が無くても、山宮ワールドで楽しかった。

みなさん、お疲れ様でした。