研修会とドーピング

昨日は、新宿の東京医大で健康スポーツ医の講習会があった。日曜日の新宿は相変わらず賑やかだ。
スポーツドクターとしての勉強もあるのだが、昨日は特にアンチドーピング協会のドーピングの話しについてどうしても聞きたくて参加した。結果的にいうと、やっぱり”健康を守る医師”なのか、”違反者を見つける番人”なのかと言うところが解決できなかった。抜き打ち検査とか、検査すり抜けとかは全く興味がない。それは興行側がやればいいのであって、我々ドクターは選手の健康を守ることが本分だ。もちろん禁止薬物が選手の体に悪影響を起こすことが多いわけだから、それを見つけ出すことも大切だ。だが医師以外の人間や世論での議論は、いかに悪人を見つけ出しフェアな精神を忘れた人間を見つけ出すか...に向いてしまっている。何だか聞いていてむなしくなったが、担当した協会の方に質問をぶつけても全く解決にならなかった。非常に奥の深い話し。ただ自分は、隠蔽した選手を見つけて評価されるよりも、選手の体の管理が出来るリングドクターでありたいと今更ながら思った。