後輩の晴れ舞台

自分の入局先は埼玉医大第一外科。それが徐々に細分化され、最終的には消化器一般外科となった。今自分が武蔵村山の地で頑張っている医療は、この第一外科がやっていた”全ての患者さんを自分の親だと思って精一杯接し、とにかく何でも診る”医療だ。尾本教授、小山教授の教えだ。この第一外科で、自分の唯一にして最もかわいい後輩がとうとう結婚した。留学を終えて一段落ついた時点でのゴール。本当に感動的な式だった。彼は本当に素直でかわいい後輩だった。外科医が少ない時代に外科に入局し、いつでも下働きだったが、頭も良く仕事も速く、そして外科医として大切な器用さがあった。ほとんど病院に泊り込み、たまに帰れる日には朝まで飲んで、翌日の手術中は居眠りしていつも怒られていた。医局の末弟だから、みんな許していた。そんな弟のような後輩が嫁さんをもらい、いつになくアットホームな雰囲気の式で、みんなもいつも以上に酒を飲んでは喜んでいた。自分も本当にうれしかった。
頭はとても新郎とは思えないほど寂しくなっていたが、自分も大学勤務時代は”頭がやばいランキング”が上位だったので、ちょっと安心した。
また、久しぶりに医局のみんなと会って、外科の過酷なレジデント時代の話で盛り上がった。日夜を共にし、殆んど一緒に雑魚寝していた”戦友”達がそれぞれの世界で精一杯生きている。大きな意味で世の中を変えられるくらいの情熱集団。自分も明日から精一杯頑張って、次回再会した時も、みんなに頑張っていることを報告できるようにしないといけない。
とりあえず、結婚おめでとう。そして、また頑張ろう。